金属アレルギーにならないネックレスの選び方・サージカルステンレスは避けるべき。純チタンを選びましょう。

普段は、金属アレルギーに配慮した結婚指輪のご注文をいただいている弊社TOKYO DIAMONDですが、金属アレルギー対応のネックレスやペンダントのご依頼やご相談もいただきます。

また最近は、金属アレルギー対応を謳うアクセサリー屋さんの、ネックレスの商品ページやネット記事も多く見かけますが、結局、どれが安全で、どれが安全じゃないのか?

客観的な比較を元にした情報が見つかりづらいので、非常にわかりにくいのが実情かと思います。


そこで今日は、金属アレルギーの研究を続けて20年の知識を元に、よくいただくご質問と併せて、金属アレルギーにならないネックレス・ペンダントの選び方をまとめておきたいと思います。

どうぞお役立てください。





金属アレルギーにならない素材とは??

金属アレルギーについての詳しいお話は、こちらの<金属アレルギー対応の指輪のコラム>に詳しく書いていますので、ここでは省略をしますが、

結論から、金属アレルギーにならない素材を挙げると、

タンタル
ハフニウム
ニオブ
ジルコニウム
バナジウム
チタン

これら”バルブメタル”と呼ばれるⅣ族(チタン族)とⅤ族(バナジウム族)の6種類の金属と、あとはダイヤモンドやルビー、サファイアなどの宝石やその他の貴石、ガラス、陶器、あとは樹脂類(プラスティック類)となります。


その他の金属は、「金属アレルギーになりにくい」と言うことはできても、「金属アレルギーにならない」とは言えないので、注意が必要です。

例えば、サージカルステンレスは、確かに他のアクセサリー素材と比べて「金属アレルギーになりにくい」ですし、「金属アレルギー対応」と謳われて販売されていたりしますが、ニッケルとクロムを含む合金ですので、過敏な方は反応が出ます。

他、18金ゴールドや、14金ゴールドも、「金属アレルギーになりにくい」ですが、銅を含むので、やはり過敏な方は慎重に選ぶ必要があります。





金属アレルギーの心配がある素材

金属アレルギーの方は避けるべき素材を挙げておきます。

以下を少しでも含むものは、避けたほうがいいです

ニッケル
水銀
コバルト
スズ
パラジウム
クロム

アルミニウム

前述の通り、サージカルステンレスは鉄とニッケルとクロムの合金なので避ける必要がありますし、真鍮(しんちゅう)には銅が含まれます。ほかにもピンクゴールドにはパラジウムと銅が含まれます。

また、18金やシルバー925には銅が、プラチナ900にはパラジウムが含まれます。またロジウムメッキの場合はメッキの下地にニッケルメッキが使われることが多いので、これも避けたほうがいいでしょう。

もちろん安価なアクセサリーの銀ピカなクロムメッキなどは、言うまでもなく金属アレルギーの原因になります。


こう見ると、世の中を見渡して目につく金属光沢をもった素材は、ほぼすべて金属アレルギーの原因になるということが言えます。

その他にも、皮革製品は、クロムでなめしており金属アレルギーの原因になるので、革ひもや、革のベルトなども避ける必要があります。





金属アレルギー対応のネックレスの素材の選択肢

ネックレスという事を考えると、トップの部分とチェーン(もしくはヒモ)の部分に分けて考えると、整理しやすいと思います。

まず、トップの部分は、上記の金属アレルギーにならない素材を選べばいいということになります。

ハフニウムのトップに、チタンのチェーンを通したネックレス
<詳細はこちら>


選択肢が少なくて困るのが、チェーンの部分です。

タンタルや、ハフニウム、ジルコニウムなどの特殊な金属のチェーンは、今のところ、この世に存在しません。唯一、金属アレルギーにならない金属素材で存在するのは純チタンのチェーンのみです。

チェーンというのは、チェーンを製作する機械で大量に作るため、流通量の少ないタンタルやハフニウムで作られる事はありません。また手作りでひとつひとつの輪っかをつなげていくのは、気の遠くなるような作業になってしまいます。

ですので、純チタンを選ぶしかありません。18金のチェーンは金属アレルギーの原因になる可能性がありますし、純度の高い22金は柔らかすぎて、すぐに切れてしまうでしょう。

また、世の中には、「チタン」と記載されていても、実際は留め金には別の金属が含まれているものがありますので、注意が必要です。


わたしが実際に、これまでに確認したものの中で、以下のチェーンは安心です。

2面カット喜平チェーン1.6mm幅  45cm
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B006HIN9PW/

喜平チェーン1.8mm幅 45cm
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B003IIT7K0/

丸あずきチェーン1.9mm幅 45cm
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B004DIMGG6/

あずき小判チェーン1.8mm幅 45cm
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B004C6HV5A/

甲丸チェーン2.2mm幅  45cm
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B004CRYEHM/

ボールチェーン2.3mm幅 45cm
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0074NAEB6/


チェーンの形のバリエーションも割と多くありますし、そして太さ・長さも選べます。





長さは?長さの変更の仕方は?

チェーンの長さは、ヒモを使って首に巻いて、ちょうどいい長さを見つけるといいと思います。

大体の目安としては(首の太さは人によってまちまちなので一概には言えませんが)、一般的な女性の首の太さの場合、41cmの長さがあれば、トップがちょうど首から胸骨にかかる部分の真上に来るようになります。

また、チェーンは、切って短く調整する事が可能です。ですので市販品では5cm刻みで用意されているので45cmのものを購入したらいいのではないかと思います。(あくまでも参考として。正確には計測を行なってください)





チタンのチェーンの色は?

チタンは、やや黒いのでは?という声もあるかと思います。

確かに、シルバーのものやロジウムメッキのものと比べると、チタンの色は少し黒みがあります。サージカルステレスと比べても少し黒みがあります。

ただチタンチェーンはほとんど変色しないので、経年変化や温泉などを気にする必要はないですし、チェーンが細くなるほど色は目立たなくなるので、なるべく細いチェーンを選ぶといいのではないかと思います。


ちなみにチタンは、シルバーやその他貴金属に比べて数倍の硬度があるので、細いチェーンでも切れづらく、より細いチェーンを選ぶ事が可能です。

現時点で、世の中に出回っているチタンのチェーンで、最も細いチェーンは、こちらの幅1.15mmのものです。
↓   ↓   ↓
幅1.15mmアズキ小判チェーン

細いですが、硬くて丈夫なチタン製ですので、切れづらく安心して使えます。
(チタンの硬さは、18金やシルバーの2倍〜3倍の硬さがあるので、単純計算で半分の細さでも同等の強度になります)


以上、

どうぞ、ネックレスを選ぶ際のご参考にされてください。


このコラムの執筆者








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