ピアスで耳が腫れる場合の解消法

ピアスをする方が増えるにつれて、ピアス特有の肌トラブルも増えています。

ピアスホールを開けると、そこにはリスクが存在することも理解して、きちんとケアをしながらピアスを楽しみましょう。

耳たぶにピアスホールを開けてから、穴が完成するまで通常1カ月半ほどかかります。この期間は肌がデリケートになっているので、気を付けてケアを行ってください。

また、完成後、自分でピアスを付け替えるときも、間違って肌を刺してしまい、トラブルにつながるケースがあります。ピアスを付ける時は慎重に行いましょう。今回はピアスホール周辺の腫れについてご説明いたします。



生理的な反応で腫れる

ピアスを初めて開けた時、患部が腫れることがあります。これは組織が傷つけられたことによる生理的な反応ですので、3日程度で収まることが多いです。

心配することはありませんが、この時期にむやみに触ったり、ひっかけたりしないよう気を付けてください。

穴が完成するまで、自宅でのケアを怠らないよう、また耳にダメージを与えないよう気をつけましょう。

腫れが長引く場合はほかに原因が考えられます。腫れる原因はいくつか考えられますので、ケースバイケースの適切な処置が必要です。



ひとまずはアイシング(冷やす)

腫れが起こった場合は、さらなるトラブルを防ぐために、ひとまずアイシングを行いましょう。氷嚢(ひょうのう)や保冷剤をガーゼなどにくるんで患部を冷やします。そうすることによって、炎症や痛みを抑えることができます。

腫れを放置していると、翌朝になってさらに腫れていた、というような状態になることがあります。

また入浴をして体温が上がると、ジンジンと痛みや炎症が強く出たりすることがありますので、腫れが起こった場合、数日間はシャワーだけで済ますほうが良いでしょう。

炎症は組織を修復する過程で起こるものです。しかし、必要以上に炎症が強い場合や痛みのある場合は、患部を冷やすことでダメージを最小限に抑えることができます。

ただし、氷嚢を直接肌にあてたり、長時間冷やし続けたりすると凍傷になることがありますので、冷やし過ぎに注意をしましょう。



細菌感染で腫れる場合

ピアスによるトラブルで、よく起こりがちなのが細菌感染です。

傷口を汚れた手で触ったり、ピアスの差し替えで出血させたりして発症する場合が多いようです。ピアスホールに痛みを生じたり、熱を持って腫れたりします。取り扱いを慎重に行えば防ぐことができますが、一旦感染してしまうと腫れが引かずに化膿してくることもあります。

細菌感染の場合はピアスを外すことで治まることが多いです。ただし、ピアスホールがふさがってしまう可能性があります。

完治してから再び開け直すことは可能ですが、せっかく開けたのですから、温存しながら治すことができれば、それに越したことはありません。

はずさずに治療したい場合は医療機関を受診しましょう。抗生物質(抗菌剤)の内服薬や外用薬、シリコンチューブによる治療が行われます。悪化しないうちに診てもらうことが大切です。



ピアスが埋没した場合

ピアスを付けたまま、耳を下にして寝て圧迫してしまったり、キャッチをきつく締めたりすることによって、耳たぶがキャッチとヘッドに挟まれる、このようなことが原因で起こりやすいトラブルがピアスの皮下埋没です。

耳たぶが圧迫されることによって、ピアス周辺の血流が悪くなり、耳たぶがただれてきます。さらに悪化すると腫れが生じ、ヘッドやキャッチが皮膚の中に埋まってしまうことがあります。

自分で治すことが困難な場合があり、医療機関で局所麻酔をして取り出すケースや、症状が酷くなると切開して取り出す場合もあります。



腫れと認識される「肉芽」

肉芽(にくげ)はピアスの周りにできる良性の腫瘍(しゅよう)です。

これは、異物に対する免疫システムの働きによって生じるものです。サイズの合わないピアスや重たいピアスを付けて、耳たぶに負担がかかっている場合や、自分で行なったピアッシングでホールがゆがんでいる時などに肉芽ができやすいと言われています。

また、軟骨部分に穴を開けたときも形成されやすいと言われます。ホールがゆがんでいる場合は、一度ふさぐほうが良いでしょう。完治してから改めて病院できれいに開けてもらうことをおすすめします。

小さいしこりであれば、民間療法としてクエン酸療法やホットソークなどが紹介されていますが、うまくいかずに炎症がひどくなったり、肥大化したりするケースもありますので、医療機関を受診したほうが安心できると思います。



金属アレルギー

症状が長引く場合は金属アレルギーかもしれません。ピアスホールの周辺に腫れやかゆみ、ただれ、ジクジクと汁が出るなどの症状があります。

金属アレルギーが疑われる場合、一度ピアスを外し、プラスティックやシリコンのピアスに変えて様子を見ます。金属に触れていなければ症状はおさまってゆくはずです。医療機関ではステロイド軟こうなどによる治療が一般的です。

金属アレルギーの薬については、こちらのコラムにより詳しくまとめています。
コラム:金属アレルギーに効く薬って、あるのでしょうか??


症状がおさまったあとは、その同じピアスを再使用すると症状が再発するので、金属アレルギーを起こしにくい素材のピアスを選ぶことが大切です。

なお、消毒液によるかぶれも同じような症状を発症します。ピアスホールは過剰に消毒するのをやめましょう。通常は石けんでやさしく洗う程度で十分です。



追記:新開発のタンタルピアス

弊社TOKYO DIAMONDは、金属アレルギー専門店として、金属アレルギーがまったく起こらない金属素材を用いたジュエリーをオーダーメイドでお作りしています。

先日、100%金属アレルギーフリーのタンタルのピアスを新開発いたしましたので、追記でお知らせさせていただきます。

タンタルとダイヤモンドのピアス
タンタルとダイヤモンドのピアス

純タンタルを用いて、不純物を含まない一体成型の削り出しで制作しているので、金属アレルギーの原因になる要素を全て排除しています。

もし腫れやトラブルの原因が金属アレルギーならば、このタンタルのピアスはチタンやプラスティックのファーストピアス以上の安全性で着用いただけます。

素材と作り方にこだわっているため、手軽なアクセサリーという感じの価格ではないですが、一生モノとして、あるいは心を込めたプレゼントとしては自信を持ってお勧めします。

ご興味のある方は、こちらの詳細をご覧ください。
https://tokyo-diamond.jp/tantalum-diamond-pierce/



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このコラムの執筆者


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TOKYO DIAMONDでは、金属アレルギーにお悩みの方に、100%金属アレルギーの心配がない結婚指輪をお作りしています。

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