ハフニウムって、どんな金属?指輪の素材としての詳細を説明します。

金属アレルギーの心配が全くない金属の中で、最も白く輝き、

硬くて丈夫で、キズにも歪みにも強い。

変色も、サビも起こらない。

そんなハフニウムについて、指輪の素材にした場合の詳細を説明をしたいと思います。


結婚指輪を素材から選ぶなんてことは、普通の人はしないことだから、そのための情報は少ないですし、

ただ私自身は、このハフニウムの指輪を開発した本人として、今はほとんど誰も知らないけれど”未来の指輪の常識”になると思っていて、

だからこそ、この情報をまとめておこうと思いました。


ハフニウムとは?

元素記号:Hf
原子番号:72 
比重  :13.3 
硬度  :200HV 
融点  :2222°C

ハフニウムは、金属アレルギーの心配がない素材の中で、もっとも白い銀色に輝く金属です。

プラチナに近い白さがある上に、硬度はプラチナの3倍以上あるので、キズや変形に対して十分な強さがあります。

地殻存在度が5.3ppmと低く入手困難で材料価格が高いため、プラチナと比べて若干価格は高くなりますが、耐久性があるので、ずっと着け続けても、曲がらない・キズに強い、メンテナンスがいらない、など、長い目で見るとコストパフォーマンスはプラチナを大きく上回ります。

また、耐食性も全物質中で最高レベルのため、長年の着用による変色も起こりません。温泉や海水、その他洗剤や酸、アルカリ、日常で触れる可能性のある化学薬品に触れても変色しません。

鉱物の産地は主としてオーストラリアと南アフリカで、ジルコニアの中にわずか1〜2%含まれるハフニウムを抽出して生産されています。

このようなピンク色の砂状の鉱物として産出します。
(出典:オーストラリア西部のジルコン・サンド

融点は2222°Cと非常に高く、酸化雰囲気での加熱にも強い事から工業用途としてはプラズマ切断刃先に使われます。また最近では、スマートフォンに使われる半導体チップの次世代材料としての需要が見出されたため、ハフニウム価格は上昇を続けています。


タンタルと比べると?

金属アレルギーの心配がない素材としては、タンタル(元素記号Ta、原子番号73)のほうがよく知られていますが、元素周期表では同じ第6周期のとなり同士に並んでいます。

金属アレルギーになりにくさは、ともに最高レベルの安全性で、強酸にも強アルカリに晒されても腐食せず、金属イオンが溶け出しません。

全金属中で最も黒いタンタルに比べて、ハフニウムは白く輝き、結婚指輪の素材としてはプラチナに近い輝きを持ちます。

左がタンタル、右がハフニウム

見た目以外のその他の性質は、タンタルとはかなり似ていて、硬さはハフニウムのほうが少し硬く(ハフニウムはHV200前後、タンタルはHV150前後)、重さはタンタルのほうが少し重たいです(ハフニウムは比重13.3、タンタルは比重16.5)。

ほとんどの方が、タンタルとの比較においては、見た目の好みでお選びになられます。(黒くて渋いタンタルor一般的な銀色のハフニウム)


ジルコニウムと比べると?チタンと比べると?

金属アレルギーの心配がない素材として、チタン、ジルコニウムとも比較されます。

チタン、ジルコニウム、ハフニウムは、元素周期表では同じⅣ族(チタン族)として上下に並んでいます。

金属アレルギーになりにくさは、チタン < ジルコニウム < ハフニウムの順。これは元素周期表では下にゆくほどイオン化傾向が低く、耐食性が上がることに起因します。

ハフニウムは、チタンやジルコニウムが溶けてしまうような強アルカリにも侵されない、高い耐食性と安全性を持ちます。

チタン、ジルコニウム、ハフニウムで、最も大きく違いとして現れるのは、経年変化による変色の違いです。

チタンとジルコニウムは、経年変化によって黄変してゆくのに対して、ハフニウムは一切の変色が起こりません。ほか、初期状態でもハフニウムのほうがわずかに白いことも見て取れます。

その他の性質は、硬さはハフニウムが少し硬く(ハフニウムはHV200前後、ジルコニウムはHV180前後、チタンはHV180前後)、重さはハフニウムが重たいです(ハフニウムは比重13.3、ジルコニウムは比重6.5、チタンは比重4.5)。

ほとんどの方がハフニウムを選ぶ理由は、金属アレルギーの心配が一切ないこと、明るい銀白色で変色しないこと、そして丈夫でキズに強いことです。

一方で、ジルコニウムは多彩な発色ができる反面、ハフニウムではロイヤルブルーしか綺麗な発色が起こらないため、多彩な発色を求める方はジルコニウムを選ばれます。


どんな人におすすめ??

金属アレルギーに悩んでおられて、プラチナに金属アレルギーが出てしまう方におすすめです。

世の中、言い切れることなんて、そんなに多くないですが、
弊社の純ハフニウムの指輪は、金属アレルギーの可能性はゼロです。

科学的に考えてもそうですし、もう15年以上、数100組のハフニウムリングをお作りしてきた実績においても、ゼロです。

また、完全に金属アレルギーの心配がないだけでなく、着用していて汗などで金属イオンが溶け出すことも一切ないので、肌が弱い方や、若干の金属アレルギーがあり(今はプラチナは大丈夫でも)将来の心配がある方にも選ばれます。

ほか、非常に丈夫なので、着けていて壊れる心配をしなくていいのは男性にとても気楽なことです。仕事上、重いものを持ったり、ラフな使い方をされる方にも選ばれます。

元素周期表を見ても、ハフニウムよりも優れた素材は、この宇宙を探しても他にはないので(ハフニウムが一番最後の周期の金属であり、その次の周期の金属は原子崩壊しゆく元素群)、もっともよい素材で結婚指輪を作りたいという方にも人気です。


デメリットは?

ハフニウムの最大のデメリットは、その2222°Cという非常に高い融点です。

このせいで、溶接やロウ付けという金属を溶かして行なう加工が困難で、また溶かして型に流し込む鋳造加工もほぼ不可能です。

そのため、石座を作ってダイヤモンドを留めるような”爪留め”形状は苦手です。石留めの方法は、リングのボリュームの中に石が収まるような留め方に限定されます。

そういう意味では、大きなダイヤモンドを留める”婚約指輪”よりも、ペアで日常にも着け続ける”結婚指輪”のほうが向いている素材と言えます。

他、鋳造による大量生産ができず、全て削り出しによる”一点もの”になるので、価格を抑えるのは難しい面もあります。

サイズ直しは、TOKYO DIAMONDでは、独自改良を重ねたハフニウムの鍛造技術により柔軟にできるのですが(デザインによってはサイズ直しができない形状もあります)、他社ではサイズ直しができないこともデメリットと言えるかもしれません。


デザインのバリエーションは?

TOKYO DIAMONDでは、2011年に世界で初めてハフニウムを指輪の素材に用いる技術を確立し、

以来、さまざまなお客さまのご要望をお伺いして、さまざまなデザインを実現してきました。

そして、ほぼどんなデザインでも実現できるようになっています。


こちらから、これまでにお作りしてきたハフニウムリングの制作例を、一覧でご覧いただけます。
https://tokyo-diamond.jp/category/

きっと好みのデザインが見つかるのではと思いますし、実際のご注文時の価格も併記しているので、ご参考にしていただけるのではと思います。



このコラムの執筆者


次の記事: »

前の記事:«


新作情報を見る